北欧ダダイスト

スウェーデン留学していたログ

北欧社会の現実をニュートラルに捉えるには『限りなく完璧に近い人々』が良さげ

ちは。

 

留学が終わってから一年も経って、スウェーデン時代はもう遠い昔の記憶になってきた。

 

日本に戻ってからは北欧の事を専攻してる訳でもないので、色々と忘れてきてる。特に政治経済みたいな複雑な事はほぼ記憶から抜けてった。

 

それでも北欧時代の事を時々思い出すこともあって、なんか日本でも北欧に浸かれる機会はないかなー、とこの夏は色々とぶらぶらしておりました。

 

今年はスウェーデンと日本の国交開始から150

周年ということで大使館はイベントがなんかでしょっちゅう解放してるし

 

東京外大のオープンアカデミーでもスウェーデンについての教養講座があったのでアテンドしてきた。児玉千晶さんが講師。

スウェーデンについての座学は初めてで、住んでいたのに知らなかったことが次々出てくる。

 

こんな感じで、就活準備は放棄して北欧に触れようとあっちこっち首突っ込んだ夏だった。

探せばいくらでも北欧関係のイベントあるもんだなぁ、と改めて東京というテラ級都市の奥深さに感心。

 

 

はい本紹介します 

 

そんな夏に首突っ込んだ中でも、特に新鮮味があったのが

 

『限りなく完璧に近い人々』

 

イベントでも講義でもなく「本」だけどね

 

 

何が新鮮だったかというと、北欧の社会をこれだけ「中立的な視点」で捉えた文章は見たことがなかった、というところ。

 

「北欧」のイメージって

1. 理想郷として過度に美化されて描かれる

もしくは

2. 移民統合に失敗した残念な社会

 

という両極端な偏見で報道されがちなんですよね。

これは日本に限らず、アメリカとかでも同じらしい。

 

長いこと理想郷としてイメージされてきた反動として、ボロの出たところをピックアップする傾向も同じように強くなっている気がする。

 

そんな感じで北欧はリアルな姿がまっすぐ届きにくい、実態のつかめない国々なんじゃないかなと思っていたけど

 

『限りなく完璧に近い人々』

 

では、割と北欧社会の良いところも悪いところも、ありのままに書き出されていた。

 

おそらく北欧を中立的に描き出せた背景要因として

 

1. 筆者がイギリス人という北欧との微妙な距離感

2. 筆者の本職は料理家

 

の2点だと思う。あと妻がデンマーク人っていうのも。

 

この本は600ページ近くある上取り扱ってるテーマも幅広いんだけど、終始イギリス人特有のアイロニーが効いていてコメディ要素が強め。

筆者が自ら北欧五ヵ国に出向いて体当たり取材していくスタイル。

 

 

イギリスという北欧に近くもあり他人でもある、という距離感だからこそ自分との共通項や相容れない部分を繊細に感じ取れてるのかなーと。

 

あとは筆者がそもそも社会学系が専門ではなく、変に強い思想を持っている訳でもない、というところも良さだと思った。

 

その分北欧社会に対する疑問や批判の視点が幅広く、社会学者が指摘しないような所へも突っ込んでいくのが新鮮で面白い。

 

 ということで随分と雑なレビューですが

とりあえず北欧を知ってみようというテンションでも、

北欧に対するあら探しをしてやるぜ、、!というテンションでも、何でもいいと思います

 

どのテンションでも読んで面白いと思える稀有な本です。

 

 

 

 

では

 

 

 

 

限りなく完璧に近い人々 なぜ北欧の暮らしは世界一幸せなのか? (角川書店単行本)