北欧ダダイスト

スウェーデン留学ログ

北欧の無政府主義たち、クリスチャニア自由国

二日間デンマークコペンハーゲンに用があったので、帰り際に噂のクリスチャニアに寄って行きました。あまり時間がなかったので、ほんとうにささっと

 

クリスチャニアは首都コペンハーゲンにある一地区なんですが、地区というよりは自治国のような扱いの場所。

 

場所はここ!

 

人魚姫・チボリ公園といった有名スポットからすぐ近く

 

クリスチャニアの住人たちは「ここは独立国だ!」と言い張っています。もちろん国内外から建国は承認されていません。いわゆるミクロネーションという部類に入ります。

でも、クリスチャニアは国旗もあるし、国歌もあるし、住民も1000人弱いるし、、、

他のミクロネーションとは違って結構本格的の様子。

 

更に自治国としての独自規則も作ってます。

幾つかあるけど、一番有名なのがここではマリファナが合法ということ。一方、デンマーク王国としてはマリファナは違法。

いかにクリスチャニアが独自路線を行っているのかがわかりますね

 

f:id:SouthernSverige:20170302004712j:image

クリスチャニアの国旗 写真: Wikipedia

 

では、なぜデンマークの首都圏にこんなミクロネーションができのか。ざっくり説明するとこんな歴史をたどっています(Wiki: En&Jpn参照)

 

もともと国軍の保有

第二次世界大戦後にだんだん使われなくなり、廃墟となる

近所の人々「子供たちの遊び場にしよう!!」

フェンスをぶっ壊して

建国

ヒッピー、不法居住者が自由を求めて移住してくる

 

彼らは国家の権威を忌み嫌い移住してきた無政府主義者たち。

 

 

1971年9月26日の建国の際、建国者たちによって以下のような宣言がされました。

 

"Christiania's objedtive is to create a self-governing society, whereby each and every individual can thrive under the responsibility for the entire community..."

 

 (クリスチャニアの目標とは、皆がコミュニティーへの責任を持ち、その誰もが繁栄できる自治社会を創ることである。)

参照: http://www.bygst.dk/english/knowledge/christiania/history-of-the-christiania-area/?AspxAutoDetectCookieSupport=1

 

 

つまり、究極の自由を求め続けたデンマーク人達が、自分たちの手で桃源郷を作っちゃおうと不法占拠したのがこのクリスチャニア建国の始まり。

 

とういうわけで、結構アウトローな場所なんですよね。

リベラルな北欧の社会からこういったミクロネーションが生まれた事自体が特殊だし、今現在も勝手に独立したクリスチャニアが政府に潰されてないってどういうこと?て不思議に思った。

 

ということで、クリスチャニア、行ってみました!

 

 

 

現地レポ

 

スタート地点のコペン中央駅から既に携帯の充電が切れそうという出オチ

仕方なく地図なしでクリスチャニア探しを始めることに(真似しないで。笑

 

一応事前に大雑把な場所は把握して来たつもりだったけど、結果そこそこ迷う

 

クリスチャンハウンに入るまでは分かりやすいんだけど、そこから先は記憶の中の地図だけで進めそうにない、、、

 

そこで

「ぽそう」な雰囲気の方角にアンテナを張り

色々な人の後をつけ

 

 

f:id:SouthernSverige:20170307041151j:plain

 

着きました!

結局中央駅から1時間近く経っていた、、、

地図があったらコペンハーゲン中央駅から20分くらいで着く距離かな

地図なくても最悪、ぽそうな人をつけていればすぐわかります。推奨しないけど。

 

いよいよクリスチャニアに入ってみることにしたんですが

 

クリスチャニアのルール、もうひとつ有名なのが「写真撮影禁止」というもの。

クリスチャニア、区内は全域写真撮影禁止です。つまり視覚的にお届けできるものがない。

 

こういった機密エリア(飛田新地等)での情報は錯綜しやすいので、盛ることはせず、見たままの光景を

言葉だけで説明します。写真撮りたかった、、

 

まず、入ってすぐのところにお土産店のようなものが数店舗。

お土産店で販売されているのはクリスチャニアブランドのTシャツだとか、ヒッピーテイストな置物(ガネーシャ等々

 

そこから更に数メートル歩いたところに

ありました、、、

 

最初に目に飛び込んできたのは、パラソル付きの小さな机の上でハシシ(大麻樹脂)を販売している屋台。

 

その向かい側ではハシシ以外のバラエティに富んだ大麻を販売する屋台。

 

更にその角を曲がったところに3、4の屋台が並んでる。

 

という調子で、半径20-30mの範囲に10店舗くらいのマリファナ屋台がありました。

 

一応Wikiには「2004年までは大麻が合法だった」って書いてあるんだよね。

2017年2月現在、あいも変わらず販売していました。合法だったってことはデンマーク政府から認められてたってことか?

 

 

大麻店舗群を抜けると、野外レストランのような空間で皆んながくつろいでいた。50人くらい?夜の時間帯でも結構多い。

 

更にその奥に建物があって、こちらは雨風しのぎながら吸えますよ、みたいな空間。思いっきり「Drug Free Zone」って書いてあったし

 

と、ここまでがクリスチャニアのメインストリート。突き当たりを左に進むと居住空間なんだけど、街灯も少なく話しかけられても困るので、行かず。

 

 

国としては大麻は禁止だから、陰でこそこそ販売しているのかな〜って想像していたから、実際の光景を見て、笑った。

全く悪びれる様子もなく、売ってる、買ってる、吸ってる。

しかも、その光景を観光客が比較的容易に目の当たりにできるってうのが衝撃。大麻目的の観光客ももちろんいたけど、お荷物いっぱいのマダム達も見学に来ていた。

違法なマリファナ屋台の前を通り過ぎてゆく高齢マダム達。何このコントラスト、、、

 

 

自分は今回見学に来ただけなので大麻は買いませんでした。親からの仕送りでマリファナ買うとか、そんなことは絶対したくない、、

 

買いはしなかったけど、一応屋台に近づいてみました。

 

店舗1 野外の屋台

少し近づくと、屋台の売人が声をかけて来た。たぶん20代

「Do you want some weed?」と。ここで売っていたのはウィード(草の状態の大麻)。買うつもりはないが値段を聞いてみると「200DKK for 3g」とのことで、日本円にすると3グラム3200円くらい。

それは高いね〜って言ったら、1.5グラム100DKKでもいいよ!って返された。

自分は完全に観光客の出で立ちだったのに、すごく親切に答えてくれた。

スウェーデンの通貨しか持ってないんだ〜って言ったら、「あそこに両替所があるよ!」とかね。

ごめん、買う気はないんだけど。笑

 

店舗2 屋内

屋台じゃないところでも売っていた。建物の中に入ると、おじさんが3人くらい立ってて

「ハシシ?ウィード?」と聞いてくる。

(買う気はないけど)「ジョイントってここでは見かけないけど売ってるの?」と聞くと、あるよあるよ〜と気さくに答えた。

このためにDKKに両替なんてしてこなかったので、ごめん通貨持っていないんだ〜というと、「いいよいいよ大丈夫!」と優しい。

 (ちなみにクレジットカードは使えるか聞いたらもちろんアウトですと)

 

 

ここにきて時間が無くなる。スウェーデン行きの電車が迫る。

名残惜しいけど、、、さよならクリスチャニア・・・!

 

 

といった感じのクリスチャニアでした。

滞在時間は10分くらいだったから表層的な事しかわからなかった。

 

はっきりと言えることは、大麻売買はバリバリの現役でした。クリスチャニアではデンマーク憲法をガン無視しています。

その割に、治安はそこまで悪くない。夜は治安が悪いから近づかないほうがいいという声も聞いていたけど、ルールを守っていればまず大丈夫だと思います。

 

そして、ただのアウトローな人たちの集まりでは決してないということ。

クリスチャニアの住人たちは、ただ自分たちの理想とする自由を求めているだけなんでしょう。マリファナが吸えるというのも、彼らなりの自由を求めた結果。

売人の人たちは、観光客の自分にも優しく受け答えしてくれた。違憲行為をしていても、やっぱり根は温厚な北欧の人だなんだな〜と実感。

 

デンマークの人たちは彼らをどう思っているかというと、彼らのおかげでむしろマリファナが国内各地に流通することがなくなるなどといった理由で、おおむね好意的。

 

しかし、政府とクリスチャニアとの対立は今だ続いています。最近では2016年の8月31日(この一週間前にコペン行ってた)、マリファナを運んでいたと思われる人物がいきなり警察官と市民に向かって発砲し、その後の撃ち合いで警官が一人亡くなっています。

自由を求めて建国したものの、その存在により不幸になる人達がいることも事実です。完全な否定はされていないけど、完全な肯定も今のところはあり得ない。

 

 充実した福祉制度、リベラルな国策、平等主義の社会。こういった北欧の進んだ社会からも、やはりひずみは生まれるものです。

しかし、取るべき行動はそのようなひずみを真っ先に排除しようとすることではなく

事の原因を理解し、あくまで彼らの価値観を最大限に尊重すること。

建国の経緯だけをみれば「はぁ?」と理解不能にすら思えるクリスチャニアが、建国から40年経った今も完全排除がなされていないのは、価値観を広く認めようとするデンマーク政府の努力があってのことだと思います。

 

 

今回はただ現状を見たままに書いただけです。面白がって話を盛る気はないです。

クリスチャニアで論争となるのは、国の存在そのものよりも、大麻がアリかナシかといった法的な話だという感じを受けるけど、大麻規制・緩和論についてはまた別で書きたいと思います。

 

 

 

以上、クリスチャニアでした

興味のある方は行ってみてください、世界は広いです

 

 

Sota