北欧ダダイスト

スウェーデン留学していたログ

スイスにある、イミフ芸術・ダダイズム発祥の地。【Cabaret Voltaire】

おはよう世界

哲学って深みにはまると結構危ないので普段あまり考えないようにしてるけど、どうしても考えちゃうときは、もういいや、って割り切って深みにずぶずぶ沈んで身を任せる。

 

そんな感じで過去の人たちも同じようなことを考えてきたんだろう。

個人的な悩みだったらそんな過去の偉人たちを頼ればある程度答えに近いものは見つかるかもしれない。

 

ただ、問題は世界を巻き込むレベルの哲学的難題が人類に降りかかったとき、どうすればいいんだろうか

 

 

『人間の理性』

とか

『世の中のあたりまえ』

とか

『美的センス』

とか

 

こういった人間の頭の中で作り上げてできた世界が、ある日突然音をたてて崩壊したとしましょう。それも世界中で。

 

こういう環境に直面した時、表現者ってどういった行動をとると思いますか?

 

 

 

実際に人類がそういう状況に陥った時が、あったんですね。

そしたら

 

 

 

 

 

 

 

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Photo: © 2018 www.artyfactory.com

 

こうなったり・・!

 

 

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Photo: © 2018 www.artyfactory.com

 

こうなったりしたらしい・・・!!!!(諸説

 

 

なんだこれは、、、

わけがわからないよ、、、

 

 

何があったら人間は、顔に物差しの張り付いたオブジェを作ったり

モナリザに髭を生やして、別の作品にしようなんていう暴挙にでるんでしょうか

 

 

実は、この「意味が分からない」という感覚、これを体現したのが、上の作品たち。

何を表現しているのかわからなくて当然、というか作った本人たちも出来上がった作品が何を意味しているのかさっぱりわからない。

 

こういった作品が芸術史に登場するようになったのが、「既成の世界が崩壊した時代」、つまり第一次世界大戦の時でした。

 

これらの作品のコンセプト、それは『ダダイズム』です。

 

 

 

なぜイミフ過ぎる芸術が生まれたのか 

第一次世界大戦ダダイズムにどういった関係があるんだ?って思うかもしれない。

歴史的には、第一次世界大戦、初めて全世界を巻き込んだ戦争が起きるわけです。ヨーロッパの紛争から始まり、そのヨーロッパ諸国が彼らの植民地の力を総動員し、しかもそれに日本・アメリカといった地理的にも遠く離れた国が関わってくるわけですね。

 

今の時代に生きる私たちからしたら、まぁその後のWW2のほうが悲惨だったけどね、みたいに捉えてしまう傾向にある。

だけど、同時の人たちからしたら、世界中の国を巻き込んだ戦争なんて今まで経験したことがなかった。この地球に生きる誰もが、この戦争に巻き込まれて殺し合いをしてる。

 

こういった状況で、人間はいわれのない恐怖心、そして「もう何も信用できない」という厭世観が生まれてきたわけです。

 

しかし、この感覚をどうぶつけていいのかわからない。

そこでクリエイターたちが目を付けたのが、当時から永世中立国で戦争に関わっていなかったスイスでした。

とりあえずスイスに集まろう。

 

そうしてスイスに集まったクリエイターたちは、今までの美的センス、世の中のルール、人間の理性、そうしたものをすべて疑い、否定し、それをアートとして表現しようとします。

 

しかし「否定」をアートにするということはまた新しい価値観を生んでしまうことになります。これでは結局今までのアートと変わらないのではないか。

 

そこで、「意味の無さ」を追求したアートを作り始めます。

徹底的に作者の意図を排除し、偶発的に生まれた「物体」をアートと呼ぼう。

 

 

 

こうしてスイスでダダイズムが生まれました。

 

 

 

ダダの生まれた場所 スイス・チューリッヒ

もうダダが生まれて100年以上経つけど、その発祥となった場所は割と普通に今も残ってる。

 当時周辺国から逃れてきた人たちが集まったのは

 "Cabaret Voltaire"

という小さなキャバレー。キャバ。

 

去年のヨーロッパ一人旅で、イタリア→スイスに入国、ここに行ってきた。

(行ってきたはいいが、一年間かけて小出しにしてきたその旅行記、結局最後まで書ききれてないじゃん!歯切れ!ってふと思ったので今回はイタリア後のスイス編、ていうことで)

 

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 壁の色良いですな

 

これが外観!なんか可愛いな!

 

ちなみにチューリッヒの中心街にあるからアクセスは良いよ

 

 

 

中心地にある割にはあっさりと佇んでいる感じで、意識しなければ気づかず通り過ぎると思う。

キャバレーだから営業時間は基本PMだしね。

 

開店時間まで待って、入ってみた。建物は2階建て

 

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ダダ発祥の地っていうことでもしかしたら内容もめちゃくちゃなんじゃないかって思ってたけど、案外まともにやってた。

1Fがダダに関する展示、2Fが本業のキャバレーになっていた。

 

元々、というか今もキャバレーとして運営している場所なだけあって、結構スペース的には小さい。さらっと見るくらいなら5分くらいで終わりそう。実際周りの見学者はそんな感じだった。

 

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Dada Afrikaになんか惹かれる

 

こんな感じで、世界ではこんなダダの流れがありました、という展示品がひたすら並べられていた。

でもダダイストの人たちからすれば、ダダイズムを詳細に説明して理解してもらおうなんてコンセプトで生家が改装されたらたまったもんじゃないよね。意味の無さを追い求めてるのに、他の人がそれについて飾り立てるのは本来のダダイズムの理念に反しているのかもしれない。

 

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ダダグッズもあったが、流石、よくわからん

 

 

てな感じで。ミュージアムというよりかは聖地巡礼

100年前にこういった表現が許された場所が唯一スイスだった、って考えるとやっぱり特異な国だな~とは思うわ。

21世紀にいても、ダダは新しい概念に見える。

 

 

ダダの意義?

ダダイズムって、ただ作品として面白いってだけじゃなくて、人間社会を構成する上で重要な要素のひとつなんじゃないのかな

 

岡本太郎さんが『自分の中に毒を持て』っていう本の中で

「人間の三権分立は芸術・政治・経済だ」と主張してる。

 

政治・経済は、本来ほっとけば暴走するもので、権力化してしまう。

それに対して芸術は永遠に権力化することはなく、果たす役割は「反権力」。

ピカソの『ゲルニカ』なんかが代表例だとおもう。

 

人間の社会が自己破滅へと向かわないよう、芸術は権力の監視と抑制を果たすものとして「三権分立」の一要素であるべきだ、というのが岡本太郎の意見。

 

 

 

この意見に乗っかるとすると、その反権力としての象徴である芸術の中で、「否定・無意味・偶発」をコンセプトにしたダダイズムは、「芸術的表現の駆け込み寺」みたいな役割をしている。

人間の内なるものを如実に表現したもの、婉曲して表現したもの、抽象的に、具体的に、印象的に、断片的に、、、

色々な表現方法がある中で、ダダイズムが持つ表現方法の幅はとてつもなく広いと思う。芸術方法を円グラフにしたら、「その他」に匹敵するぐらいの懐の広さを持っている。

 

そう思うとダダイズムって、人間が絞り出せる最後の切り札みたいな感じなのか・・?

 

・・・わかんないけど。

ダダイズムに理論持ちだして考えたら負けか?

ここらへんでやめとこう

 

 

 

最後に

スイスって永世中立国なだけあって、さすが生み出してきたものにもキャラが立ってるね。

スイスがヨーロッパ(もしくは世界)の駆け込み寺だとしたら、今後21世紀でスイスがどんな役割を果たしていくのかも気になる。

暗い未来なんか考えても意味ないけど、また世界中がカオスに陥った時に新しい価値観を生み出してくれる場所は、スイスなんじゃないかな、って思う。

 

 

 

 

 

・・・後日、ダダイズムの作品が展示されてるロンドンの"Tate Modern"にも行きました。

 

 

 

ではでは

『ガザの美容室』は現場追体験の映画

 

 

今のバイト先が映画館なんだけど、紺屋の白袴というか、ヒマになっても「映画に行こうかなぁ」っていう思考にはなかなかならない。

 

別に映画が嫌いというわけではなくてむしろ好きだからバしてるわけだけど、やっぱり「バ=映画館」になると、「映画館→バ=労働」っていうイメージがもう、無意識に沁みついている。これはエンタメ系バイトで働く人の宿命・・!

 

ひとつ助言があるとすれば、映画好きだから映画館でバしたい!っていう人は労働としての映画館を想像したほうがよいぞ、ということ

ここまで言っといて自分は特に問題ないけどね、なんだかんだ楽しいよ映画館

 

 

そんなバ学生も長い夏休みに入ったんで、映画。してきた。

今回行ったのは前も紹介した、UPLINK渋谷。映画館以外にもギャラリー、カフェなんかも併設されている複合施設型のミニシアター。

ちなみに学生だと一本1,100円ていう良心的な価格設定。シネコンよりだいぶ安い。

 

何作品か上映している中で、選んだのはガザの美容室

 

 

一緒に観に行った友達が「中東で戦争を経験してるんだよね~」っていう結構キワい経験を、昨日友達とランチしたんだよ~くらいのノリで話す人なので

なので

この映画観ようかと決まった。俺が「うん、そうしよう」と答える形で。

メンタルが異常にタフい人もいるもんだ。

 

 

 

概要

ネタバレはしませんよ

 

ガザの美容室』は公開2015年、製作国はパレスチナ・フランス・カタール

ざっくりとした内容を公式HPから

 

パレスチナ自治区、ガザ。クリスティンが経営する美容室は、女性客でにぎわっている。店主のクリスティンは、ロシアからの移民。美容室のアシスタントのウィダトは、恋人で、マフィアの一員アハマドとの関係に悩んでいる。亭主の浮気が原因で離婚調停のエフィティカールは、弁護士との逢瀬に向けて支度中。戦争で負傷した兵士を夫に持つサフィアは、夫に処方された薬物を常用する中毒者だ。敬虔なムスリムであるゼイナブは、これまでに一度も髪を切ったことがなく、女だけの美容室の中でも決してヒジャブを取ることはない。結婚式を今夜に控えたサルマ、臨月の妊婦ファティマ、ひどい喘息を患っているワファ、離婚経験のあるソーサン・・・それぞれの事情をもつ、個性豊かな女性たち。

 

戦火の中で唯一の女だけの憩いの場で四方山話に興じていると、通りの向こうで銃声が響き、美容室は殺りくと破壊の炎の中に取り残された・・・。

 

出典:『ガザの美容室』公式HP

 

この映画を監督したタルザン&アラブ・ナサール兄弟は、ガザ生まれ。

彼らは、虐げられるパレスチナの女性を描くのではなく、彼女らの「生」の部分、つまり日常を描くことをコンセプトにしたそう。

 

http://www.uplink.co.jp/gaza/ex/img/index_img-01.jpg

画像:ガザの美容室公式HP

 

パレスチナ・ガザと聞いてイメージする「非力な市民像」は、戦争中であっても常に人生を選択し続ける市民の実像とはかけ離れている。

 

一方的な被抑圧者としての「弱さ」を描くのではなく、不条理な中でも日常を生きる「強さ」にフォーカスを当てた作品であるといえる。

 

 

ガザって

 中東にあまり興味がなくて「そもそもガザってどこ?」っていう方ももちろんいらっしゃるであろう

 

しかし

この映画でガザの背景知識はほとんどいらない。

とりあえずガザっていうのは、中東のある地域で、歴史的な不条理によってアラブ人が「押し込まれた」場所、という認識があれば問題ない

 

詳しく知っていればもちろんいいとは思うんだけど、この映画は「女性がどう生を選択していくのか」にフォーカスが当てられているからあまり背景知識が活きることもないと思う

 

 

孤立とストレス

基本的にずっと美容室を舞台に女性たちがあーでもないこーでもないと言い合う内容。

もともと緊張感のあるガザ地区の美容室にそれぞれの問題を抱えた女性たちがやってくるんだが、店員はそんな面倒なお客全員に対応できるわけもなく、おまけに外では戦闘が始まり美容室は完全に取り残される。

 

つまり、最初から最後までかなりストレスフルな内容。

実際映画観てる途中に若干チック症になりかかった(大丈夫だけど

 

緊張感あるなかで不毛なやりとりを眺め続けるというのは、正直結構イライラするもんですな

 

しかし、これこそがおそらくこの映画の醍醐味だと思う。ストレスの追体験

普通の戦争映画であれば社会問題を内在させ、事実関係が重んじられる傾向にある。

この映画では史実関係というより、戦時下の日常をメインにしているからこそ、政治的な背景はほとんど皆無ながら、高度のガザ・追体験ができてるんじゃないかなと思った。

 

劇中に出てくる女性たちはみんなそれぞれに個性が強いけど、ひとつみんなに共通していることがある。それは、冷たいくらい現実的な目線を持っているということ。

それはほぼ間違いなく、イスラエルによる反感、パレスチナを仕切る勢力に対する従順の拒否、争いを選ぶ男たちへの諦観、そういった彼女たちを取り巻く環境がそう「させた」。

彼女たちから発せられた現実的で諦観的な言葉は、その環境を追体験することによって深く共感せざるを得ない。

 

 

まぁ確かに、このワケワカンナイ状況に置かれたら、こうも夢見なくなるよね。

ラストシーンも、かなりのオープンエンド。どう解釈していいのか。

 

 

 

興味あるな、というスタンスで

ストーリーがあるのかといわれれば謎だし、じゃあ社会派の内容なのかといわれればそれもしっくりこない。

先述したように、『ガザの美容室』「追体験」をコンセプトにした映画だとおもう。

 

自分は勝手に『ガザの美容室』っていうタイトルから結構ストーリーベースなのかな~って想像してたから、「あれ?イメージと違うな」とはなった。

だから、求めるものによっては鑑賞者の評価が分かれるんじゃないかなと思った。

 

でもなんだかんだ、現場のリアルを知るにはこういう日常を切り取る感じの映画が一番なんじゃないかなー。

 

 

興味あるな、と思った方は、アップリンクさんへ。

 

 

 

www.uplink.co.jp

21世紀、テロリストvs市民ジャーナリスト。ドキュメンタリー映画『ラッカは静かに虐殺されている』

 

4月より公開している『ラッカは静かに虐殺されている』をUPLINK渋谷にて観てきました。

衝撃的だった。。

 

 

予告編

 

「我々が勝つか、皆殺しにされるかだ」

 

この言葉が、ジャーナリストの口から普通、出てくるんでしょうか。

不条理に対抗するために想像を絶するほどの危険を覚悟している、市民ジャーナリストたちを追ったドキュメンタリー映画です。

 

公式サイトよりあらすじを説明しますと

 

戦後史上最悪の人道危機と言われるシリア内戦。

2014年6月、その内戦において過激思想と武力で勢力を拡大する「イスラム国」(IS)がシリア北部の街ラッカを制圧した。

かつて「ユーフラテス川の花嫁」と呼ばれるほど美しかった街はISの首都とされ一変する。爆撃で廃墟と化した街では残忍な公開処刑が繰り返され、市民は常に死の恐怖と隣り合わせの生活を強いられていた。 

海外メディアも報じることができない惨状を国際社会に伝えるため、市民ジャーナリスト集団“RBSS”(Raqqa is Being Slaughtered Silently/ラッカは静かに虐殺されている)が秘密裡に結成された。

彼らはスマホを武器に「街の真実」を次々とSNSに投稿、そのショッキングな映像に世界が騒然となるも、RBSSの発信力に脅威を感じたISは直ぐにメンバーの暗殺計画に乗り出す――。

引用:『ラッカは静かに虐殺されている』公式HP

 

このような内容です。

 

 

 

トラウマと理念

 

今でこそISは力尽きたという印象がありますが、その存在は2014年に台頭して以来ずっと、国際社会に強いインパクトを与え続けてきました。

 

2014年というと自分が高校3年生の時。

当時ISが台頭しましたというニュースをみて

 

「この人たち、わけのわからん思想が沁みついちゃってる?!ただの無鉄砲な暴力集団だと思ってた・・!」

 

と絶望してました。受験生で神経質になっていたこともあって、ずっと吐きそうな気分だったな。。

 

映画『ラッカは静かに虐殺されている』©『ラッカは静かに虐殺されている

 

そんな、自分の中ではトラウマ気味なISに対して果敢に戦い続けているRBSSのメンバーの姿には、ただならぬ覚悟を感じます。

その覚悟が「我々が勝つか、皆殺しにされるかだ」という言葉に集約されていると思ってます。

 

いくら目の前に惨事が広がっていたとしても、そのことを伝えるために行動を起こすことで命を落とすかもしれないという帰路に立たされた時、それでも行動を起こすという判断のできる人はそんなにいないんじゃないかな、と思うんですよね

 

実際にRBSSのメンバーが殺されてしまう過程も、映画内では生々しく描かれています。

 

もちろん残された彼らが心穏やかでいられるわけもなく、今の精神状態でドキュメンタリーとして撮影されるのは酷じゃないの?というシーンが何度か出てきます。

やはりそれでも、何度も住処を変えなければならなくなっても、ヨーロッパで移民排斥のデモを目の当たりにしても、彼らは情報を発信し続けるという手段を取ります。

 

だからこそ彼らが常に不安・トラウマと戦い続けていること、自分たちの使命を命がけで守ろうとする姿勢がびしびし伝わってくるんですけどね。

 

ラストシーンがひどく印象に残っています。

 

 

 

21世紀的メディアのあるべき姿

 

映画を見ている途中で強く感じたのは、このテロ集団と市民ジャーナリスト達の闘いが非常に21世紀的であるということ。

彼らの闘いとはモノとモノをぶつけ合う物理的な戦いではなく、情報と情報を放出させ合う実態の見えないフィールドで行われています。

 

ISがラッカ市民は豊かな生活を送っている主張すれば、RBSSが市内を盗撮し実際には市民が抑圧されている様子をSNSに投稿する。

それに怒ったISは情報統制を行うために市内のパラボラアンテナを徹底的に破壊する。RBSSはデータの暗号化をすることによってISの検閲をくぐり抜けながらも国外へと情報を発信する。

 

映画『ラッカは静かに虐殺されている』©『ラッカは静かに虐殺されている

 

このような高度な情報戦が、シリアで行われています。IS側にはITのプロが雇われているし、RBSSはもともとメディア関係には素人であっても情報を暗号化できる程の高いスキルを持っている。

 

情報というものがこれ程高度な技術によって操作され私たちのもとに届いているのだとすれば、その背景を知る必要があるし、情報を受け取る自分たちも相応のメディアリテラシーを持ち合わせなければいけないですね。

 

 

最後に

一応、現在ISは公式的には「壊滅」されています。

しかしISの思想を継いだ輩は世界中にまだごまんと存在します。彼らがテロを起こす可能性はまだ十分にあります。ISがまたどこかで大規模な結集を図る可能性も否定できません。

こうした状況が今も続いている以上、RBSSの活動は続くはずです。

 

RBSSへの支援は下記リンクから可能だそうです

Raqqa is Being Slaughtered Silently

 

映画は6月末まで公開しているそうです。

自分も、RBSSの活動を全力で応援していきますぞ

 

 

 

 

 

公式サイト

www.uplink.co.jp

 

夏の欧旅⑨ヴァチカン市国

三月末、東京にいるリンネ大留学組で花見しようぜとなり、久々にリンネ大の面々に会ってきました。

アホみたいにひたすら飲んでいたので深入りした話はあまりしてない、なんなら後半はアルコールに侵食され記憶が断片的でコマ送りになっている始末

 

なんだけど、なんだかんだリンネの面々を見て、留学時代の感覚が鮮明に蘇ってきた。

正直スウェーデン留学が全部楽しい思い出だったかというと、全然そうじゃない。

むしろ長期的にしんどかったな。。。自分の履修してたコースが鬼すぎて、勉強に時間を割くあまり交友関係に興味を見出せなくなっていくという図式になってしまったのは結構笑えなかった

なんだけど、そういう大きなマイナス面を含めたものを自分の留学体験として認識して、それでもこうして日本でも出会える同期がいるっていう事実が、これからの新生活の原動力になったのは確か。

 

それで結局

「あー!!ヨーロッパ戻りたいなぁぁぁ!!」

と感傷的になってしまう

 

そんな時に、2017年6月にヨーロッパを一ヵ月放浪していた時の記事が、まだ書きかけだということを思い出した!(放置しすぎな

 

 

というわけで、全旅程

スウェーデンセルビアコソヴォマケドニアアルバニアギリシャイタリア:ローマ→イタリア:フィレンツェ→スイス→フランス→イギリス→(ベトナム)→日本

 

の、ローマ編をやっと書き終えたという信じがたいスピードではあるものの、これからまた書き始めます。できれば6月までに。

そもそも自分の記憶力に限界を感じてから始めたこのログ、全然機能を果たさなくなっている説

でも多少ながら読者になってくれる人もいるそうで、それは本当にあざす。

 

ということで

フィレンツェ

行く前に

ヴァチカン市国行ってみます

 

 

 

 

 

 

 

 

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麗しさ、やばいよね

 

実家のトイレに世界地図と国旗表がずっと飾ってあった自分としては、この国に足を踏み入れることになるなんて信じられない、くらいのお高き存在だった

 

というのも世界地図レベルになったら確実に見えなくなる国No.1、総面積0.44kmという伝説級のサイズ。小学生で初めてこの国のプロフィールを見たときの感動はすさまじかった

 

いつかは行ってみたいと思ってたけど、正直留学中に行くことは想定してなかった。。

だからいざ行くってなった時は興奮というより緊張

 

敢えてあんまり事前リサーチはせず、かつヴァチカン経験済みの友人とは別行動にして、ローマ市内から歩いてヴァチカン市国に向かう・・!!!

 

 

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見えてきた

 

ちなみにテルミニ駅あたりからヴァチカン市国までは歩いて40分くらい

夏にやるべきことではないのは確実だけど、ヴァチカンにいくまでの路地とかも見たかったからね

 

ローマ市内とヴァチカン市国の間にすごくわかりやすい国境線が書いてあるわけでもなく、「あ、ヴァチカン入った感じ?」という拍子抜けするくらいのガード

 

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国という概念はどこへ

 

ヴァチカンは大きく「サンピエトロ大聖堂」と「ヴァチカン美術館」に分かれてます。

所要時間はというと、先日ホテルで隣に寝てたペルー人曰く

"At least 6 hours!!" (少なくとも6時間はいる!)

だそうです。

 

最小の国に6時間も滞在するか?って思うけど、ペルー人全然間違ってなくて、じっくり派の人なら「ヴァチカン美術館」の方に3~4時間くらいはかかるかも

 

自分はヴァチカン美術館と大聖堂をそれぞれ別日に行ったけど、そういうのでもいいと思う

 

まず初日のヴァチカン美術館から

 

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安定のブレ具合

 

このあとパリのルーブル美術館とロンドンの大英博物館に行くことにもなるんですが、アテネ・ヴァチカン・ルーブル・大英の展示物のシンクロ率は結構高いです。

てことで端折るね笑

写真は少ないけど展示物の量はえげつない。一個一個しっかりみてたら12時間コース。

 

ある程度順路を回ると

 

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中庭が出現します。

ここら辺から順路というものが複雑に複雑を重ねることになるので注意

 

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伝われこの果てしない迷宮

 

立ち入り禁止の場所にも展示物がどこまでも続く

 

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そして最後の方になると感覚がマヒしてくる。

みてこれ↓

 

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うわぁぁ、、、

 

この屋根の部分、拡大すると

 

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絵ですよ全部

全てにおいて期待と創造を余裕で超えてくるあたり、ヴァチカンバイブスかましてます

 

圧倒的な量の展示物の中には、当然教科書でみたことあるような作品が点在してます。

例えば

 

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ラファエロアテネの学堂」。

 

この絵ってジブリキャラクター全員集合みたいな感じがあってファン多いよね

 

そんで、ヴァチカン美術館を最後まで歩くとシスティーナ礼拝堂にたどり着きます。

そこで、壁一面のミケランジェロ最後の審判」に出会えるという構造になってます。

 

最後の審判は基本的に写真撮影禁止なのでご注意を!

 

 

 

豪勢、絢爛、華麗、荘厳

そういうワードで形容するしかない国

 

軽くマヒした感覚に浸りながら、出口に向かいます

 

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ヴァチカン縮小モデル

もともと小さいけど

 

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これ国旗!

可愛いよね!

 

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最後にこの螺旋階段を下りて外にでます。

ほんまに最後まで想像を超えてくる。

 

ということでヴァチカン美術館は終了!堪能しすぎた、、、

 

 

 

 

 

 

 

翌日

サン・ピエトロ大聖堂に。

一応説明しておくと、サン・ピエトロ大聖堂カトリック教会の総本山。

世界中のカトリック教会は、この大聖堂を中心にしている訳です。

 

やべぇよ緊張するよ

 

いざ!!

 

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ほぉぉ。。。

 

言葉では形容できないので写真に頼る。。。

 

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「スケールが大きい」とはこういうことを指す

 

なんというか、この光の差し方がヴァチカンをヴァチカンたらしめてるのかな

出そうと思って出せる光の差し方ではないです

 

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この向こう側に見えるのが正面。中心オブ中心。

 

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距離感と規模感のセンス

 

中心に近づいてみます。

 

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これ写真だと全然見えないんだけど、中心の枠には「鳩≒聖霊」が描かれています。

キリスト教において、神が下界(人間界)に降りてきたときに見せる姿です。

 

この中心に描かれた鳩を見た瞬間にとてつもないエネルギーを感じ

同時にエルサレムにある多宗教の総本山にも行かねば、と決めました

 

 

 

とにかくこの国はもはや国ではないというか、もしくは最も国らしい国なのか

よくわからないけど

宗教の総本山に足を踏み入れるというのは世界を仕切る空間を共有するという感じ。そういう意味でヴァチカンは誰にでも一度は行ってほしい国かな。

特にキリスト教圏に住んでる・住んでた人なら↑この感覚を強く共感できるんじゃないかなと(スウェーデンカトリックじゃないけど)

 

 

 

全ての想像を超えてきたヴァチカン(3回目

聖書読んでからまた来よう・・

 

スウェーデンは本当に理想郷なのか?自国の闇と向き合った映画『サーミの血』感想

日本の冬は寒いですね。スウェーデンで生活していた私が言ってるので間違いないです。

日本は建物の中がそんなに温かくないから、一日のトータルでみれば「寒い」って感じている時間はスウェーデンより長いわけなんです。このやろう。

 

特に冬になるとスウェーデン時代を思い出しますが、最近またスウェーデンを思い出すことに遭遇

 

先日、高円寺あたりを散歩してると、すごく雰囲気の良い古本屋を発見

流石高円寺、味あるな~なんて感激してたら、その本屋の壁に映画のポスターが貼ってあるのに気が付いた。

 

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©NORDISK FILM PRODUCTION

 

映画『サーミの血』公式サイト

 

これです。

受賞の数がちょっと狂気ですね

 

以前から気になってた映画だけど、まさかこんな熱烈に評価されてる映画だとは知らなかった、、、

紹介するにはだいぶ時代おくれな感じも否めないけど、気にしないでくださいな

 

映画を知れたタイミングがとてもよかったので、観ることにしました

 

 

・・・

 

 

ネタばれになるので感想は書きませんが、少女の目線から描いた物語なのでけっこうセンシティヴな内容です。

主題はサーミ人への差別だけど、ひとりの少女が複雑な思春期の中で迷走する、という印象も受けられます。

 

命がけの家出、っていう感じかな。

たまたま舞台がスウェーデンだっただけの話で、私たち日本人にも相通じるところがあるお話です。

なので、「北欧は別に興味ないなぁ・・・」という人にも、ぜひお勧めしたい映画です。

 

 

 

ちなみにこの映画の舞台になるのが、ラップランド。北欧の中でも更に北部=北極圏という地域です。

 

自分もちょうど一年ほど前に行ってきました。ノルウェーのTromsøという場所です。

 southernsverige.hatenablog.com

 

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©映画『サーミの血』公式サイト

 

マイナー地域であることは否めないけど、欧州最古といわれる独自の文化・北極圏の壮大な自然など、見どころの多い地域です。

 

北欧留学をしている学生の皆さんは是非足を運んでみてください、、、

 

 

 

えーと、、

とにかくスウェーデンの映画がこういう形で日本にも届くのが少し嬉しい。

 

公式サイトで、明治大学教授の鈴木賢志さんがこのようなコメントをしています。

 

スウェーデンを理想の国と思っている人には、ぜひこの映画を見てほしい。ただしそれはこの国が実際には理想郷とはほど遠いことを知ってほしいからではない。このような、いわば「自国の闇」に正面から向き合う映画を作る人々がおり、それを正当に評価する人々がいることが、スウェーデンの本当の良さだからである。

 

 

そうですよね。本当に勇気のあることをしていると思います。

暗い過去を隠すことはせず、しっかりとそれに向き合う。

そうしなければ国は進歩していきませんよね。

 

 

ということで

映画『サーミの血』紹介でした~

 

 

余談

2018年度センター試験の地理Bでムーミンに関する問題が出題されたらしいですね。

 

一般の受験生にとっては頭を結構ひねらないと解けないような良問。。。

もしくはムーミンの舞台は「フィンランド」ではなく「ムーミン谷」だから悪問。。。

 

賛否両論ありますが、個人的には良問だと思っています。

ちなみに大問1つがまるまる北欧というマイナー地域なのは珍しいそう。

 

映画・センター試験ムーミン氏を通して今後日本でも北欧への興味が高まったらいいなぁと思っております。